悪魔と私
「お前は、俺の正体を知っても、同じことが言えるか…?」
男は私に何かを試すように問いかけてきた。
「貴方の、正体…?」
「そうだ。俺は…それと、『あいつら』も…」
男は少し間を置き、
「<悪魔>、だ」
言い切った。
へ…?
「悪魔って、あの、おとぎ話とかに出てくる、あの悪魔…?」
「そうだ。それを知っても、お前は俺についてくると言えるのか?」
そう言うと男は唇の端を少し上げて、不適に笑った。
(おじいちゃんや、村の皆を殺した悪魔…でも、この人は、あの人達とは違う気がする)
「それでも、ついてくわ。悪魔とか人間とか、そういうのは関係ないもの。それに、村の皆の仇をとんなきゃ…」