意地悪王子には騙されない。
李音(まーちゃんに近づかないでって言われちゃった……俺、生きていけない……)


頭を抱え出した李音。


李音(いや待てよ、話しかけてくんなとは言われていない……)


そんな李音の様子を見てクラスメイトたちはとても驚いていた。


李音「ま、真優ちゃん?」

真優「どうしたの?」
  (急に真優ちゃん呼び……?)

李音「貢ぐから、近づくの許して?」

真優「……へ?」
  (み、貢ぐ?それって推しに貢ぐ的
   な……?)

李音「ま〜ちゃんの欲しいものも何もかも、僕があげるからさ、僕近づいてもいい?」

真優「ま、待って、意味わかんないよ……」


あまりに李音が焦って真剣にそう言ってくるものだから、理解が進まない真優。


真優「あ、もう授業始まる……またあとで聞くね」

李音「うん……」
  (さすがにここで邪魔したら、好感度爆
   下がりになるよな……)


グイグイ行きたい気持ちを抑えて、李音も真面目に授業を受け始めたのだった。


李音(……勉強頑張るま〜ちゃんも本当可愛いなぁ。相変わらず真面目で頑張り屋さん……。だけど、意地悪して泣かせたくなるっちゃうなぁ)


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