意地悪王子には騙されない。
ついそう反論すると、目が全く笑っていない微笑みを向けられて、恐怖に包まれ震え始める。


李音「だってま〜ちゃんは、生まれる前から僕のものだから。きっと前世でも結婚してたよ、じゃないとこんなにも惹かれない」


大きな手で頬を撫でられる。


真優「い、意味わかんないよ……。とにかく、離して?」

李音「無駄、この部屋鍵かかってるから。何してもバレないね?」

真優「な、何してもって……!変なことを言わないで!」

李音「あれ、何考えたの顔真っ赤だよ?ま〜ちゃんのえっち」

真優「っ……!バカ!李音くんのバカ!!」


今にも泣き出しそうな顔で、真優がそう言い張ると李音は満足そうに満面の笑みを浮かべる。


李音「あー……いいね。真優のそう言う顔、ゾクゾクする」

真優「うるさいっ……」

李音「じゃあ僕のお口塞がないとね」


また両頬を手で包まれながら、ちゅっとキスを落とされる。

けれど一回ではない、真優が告白して、すぐに断らなかったことがよほど許せなくて嫉妬に狂ったキスを何回も繰り返した。


李音「ん」
  (ま〜ちゃん可愛いから、モテちゃうのは知ってる。告白できないようにしてたけど……そう言うわけにもいかなくなってきたし……ちゃんと俺以外は危ない男だってわかってもらわないとなぁ)


真優「やへて……!」
  (私たち付き合ってもないのにこんなこと繰り返して、絶対おかしい……!こんな関係、なっちゃだめだ……!)


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