この感情が好きに変わるまで
「湊くん、いつも勉強してるからあまり声掛けにくくて」
湊くんは学年1位の頭脳の持ち主。
私は30位くらい。
まあまあな成績をキープしている。
ちなみにみっちゃんは15位で上桐は確か…46位だったかな?
上桐も何気に頭がいいんだよね。
「…上桐とは特に進展ないの?」
「そんなのないよ!!」
私は全力で否定した。
上桐のことはなんとも思っていない。
私はなんて言っても湊くん一筋なんだから!
「上桐可哀想…」
「え、なんか言った?」
声が小さくてみっちゃんの言葉が聞き取れなかった。
もう一度聞き返すとみっちゃんは首を横に振りながら言った。
「ううん、なんでもない」
…本当かな?
まあ、いいか!
みっちゃんと一緒に校門をくぐり抜けた。

その日の放課後のことだった。
私はハッとした。
「あー、今日日直だ!ごめん、みっちゃん!先帰ってて」
私が慌ててそう言うとみっちゃんは頷いた。
「わかったー」
そう言うとみっちゃんは荷物をまとめた。
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