カフェとライター

ずっと見かけていた名前と顔がやっと一致した。勝手、偏見だけど、もっといかにも勉強してます!って感じかと思ってたら、それは違くて。


ふんわりほんわかが似合うような、そんな子。

クラスも全然違う。

でも、不思議と気になった。さりげなく、少しずつ、話す同級生から情報を入れて、図書委員で、まじめに図書室で仕事をしてることを知った。

正直委員会に入れば手っ取り早かったんだけど、仕事で行けない時に決まってて。なんか2年間図書委員をやってた奴が続投する形になってたから代わってとも言えず諦め。


それでもなんとなく、話してみたいと思って。



動いてみたのが、3年になってすぐだった。

俺を見てびっくりしたような顔をして。あ、知ってんのかなって少し嬉しくなる自分がいて。


俺も知ってることを伝えれば、俺をみた時よりももっと驚いた顔をしてた。こうして水野憂に認知された俺は、図書準備室に通うのが日課となり。

陽当たり的にも、ルールが厳しくて利用者がいないことによる静かな空間も、俺が休息を取るのに最高な場所で。



休む俺を起こさないように優しく作業をする姿や、


勉強を進めたいだろうに、俺の話し相手はしてくれる所など、居心地が良くて安らぎの場所となっていた。



高校時代も今までは、仕事が夜通し続けば次の日は行けたら行こう、くらいの気持ちだったのに。

行ってあそこで寝ればいいや、とりあえず行こうとそんな気持ちにもなり。



マネージャーや担任に

褒められるようにもなった。
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