カフェとライター

なんにも。なんにも更新しない。生きてるのか死んでるのかわからないアカウントをたまに眺めて。



そんなある時、アイコンがカフェになってた。
カフェの名前?ロゴも入ってて。ロゴからじゃどこのカフェかなんてわかんなくて。その店で働いてる?

それだけが唯一の情報だった。どこのカフェなのかわかんないし、場所もわかんないし。



探していくの大変…なんて思ってた時。

「お疲れ様でーす、これ差し入れでーす」




MV撮影の時にたまたま差し入れを持ってきてくれた
スタッフのコーヒー。

その側面に見覚えのあるロゴ…、、、

あいつの、
同じカフェのカップ。

「ねぇ、」



「はい!」

「それーーどこの?」

なんの気なく聞いている風を必死で装いながら、答えるだろう店名を待つ。


「〇〇駅ってわかります?その近くのカフェっすよ」

「〇〇駅、」



「なに?めずらし。カフェとか興味ないじゃん」


紙袋から出されたアメリカーノの飲み口を開けながら、来が不思議そうに俺を見る。


「別に。みたことないロゴだったから」



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