カフェとライター
スマホを置いて、編集長の方へ向き直る。

「すみません、売上に影響が出るかもしれません」

「そりゃ、あれは影響が出るだろうな」


…ですよね。せっかく手に入れた大型企画。それを私の落ち度で…。


「絶対みんな買うぞ」


ニヤリ、片方だけ口角を上げて意地悪そうな笑みを浮かべ他編集長。ぽかん、とする私を見て、また笑う。


「ありがたい宣伝としか思ってないけど。お前は晒し者にされて申し訳ないけどな」


ぽん、と肩に手を置かれる。


力強い。ちょっと痛い。



「あの、大人気グループの工藤戒李にキスされた女ですーくらい開き直ってやれなんなら記事書くか?ページ作るぞ?」

「っ…!」

かぁっと恥ずかしさで顔が熱くなる。

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