be your star.
プロローグ

飲みかけのペットボトルの水があと一センチ程残っている。

ソファーから見えた景色はいつもと然程変わらず、散らばったルーズリーフの位置も変わらない。

起きたのは携帯のバイブ音だった。
知ってる。昨夜から鳴りっぱなしであることも、出ない限り鳴り続けることも。

ふと、聴き慣れない音楽に視線を動かす。

タブレットからさして興味もない動画が流れ続けており、その中に広告が挟まっていた。

地方のホテルの広告。
終わると元の動画に戻る。

起き上がり、動画を止めた。

ホテルの名前を検索する。

同じ広告が出てきて、何度か再生した。




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