be your star.

光が差している。
昨日も一昨日も、その前もずっと見ていた同じ光が。

「どこが?」

尋ねられた。でもそれに対する答えを探すのが嫌で、黙る。

「ねーいーこーちゃーん」
「うるさいです」
「寝たのかと思って。着いた」
「あ、ありがとうございます」

道路の歩道に面したところに車が停まる。人通りを見ると駅の方向が何となく分かった。

ここまでのお礼を口にしようと横を向くと、扉がバタンと閉まる音がした後だった。
すぐにこちら側の扉が開く。

手を差し出されて取ろうか迷っていると、荷物を取られて、一緒に手を握られた。

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