be your star.
人通りの邪魔にならない柱の近くまで行って、ツバキさんが持ってくれていた荷物を受け取ろうと手を伸ばした。
「帰らないでここに居れば良いじゃん」
ツバキさんがそれを渡さないので、真ん中で荷物が宙ぶらりんになる。
「何言ってるんですか、居る場所なんて無いですよ」
「俺の家ならいつまでも居て良いよ」
「そういうことじゃなくて……ツバキさん、午後から練習ならもう行かないと」
見えた腕時計の時間に顔を見上げる。
ぐっと距離が近付き、抱きしめられた。相変わらず力が強い。
「いた、いたたた」
「あ、ごめん」