be your star.
「わかる? 俺ら会う予定も無かったのに、二回も会ってんだよ。これ運命じゃない?」
この人が笑うと安心していられる。
「運命かどうかは知りませんけど」
「今の歌詞っぽかったな」
手を握られる。それを握り返す。
「寧子ちゃんは大丈夫」
空気は冬で。
笑顔は花で。
言葉は魔法なのかもしれない。
「生きることに大義名分なんて無い。俺もこうして歌ってるし、寧子ちゃんも就活してるし」
「……確かに」
「寧子ちゃんは俺の星だって、覚えといて」
皆の星であるツバキさんに言われるとは。
思わず笑うと、手を強く握られた。
「やっと笑った」