be your star.
全部持って生きていく。
それが私の生き方だ。
「……すごいな」
小さく呟いたヤマダさんがぐっと頭を肩に寄せてきた。
「寒いんですか?」
「いや、後ろの女子高生らがこっち見てて」
ぼそぼそと言った言葉に、ちらと振り向く。
「二人とも格好良い」「友達同士かな」と、こそこそキャッキャとしているのが見えた。
高校の時ってああやって友人たちと話すだけで楽しかったよなあと思い出す。
私はたぶん絶対、男だと思われているけど。
そのままCDショップを出た。ヤマダさんはもうくっついては来なくて、後ろを気にしている。