be your star.
屋上の駐車場に出て、並んで歩く。
結局二時間歌っていた。私もヤマダさんも。
「……やっぱり嘘だって思ってた?」
その問いに顔を上げる。瞳の奥が揺れていた。
「流石にヤマダタロウはないかと」
「ああ、まあ確かに」
「それに全然、誰かを探す素振りもないし」
「だよね」
「最初は犯罪でも冒して追われてる人なのかと思ってたんですけど」
「え、それなのに今日来てくれたの?」
ええ、と引いた顔。なんだか解せない。
約束をこじつけてきたのはそっちなのに。
「駄目だよ、変な男についていったら」
「つまりヤマダさんを置いて帰って良いと」