be your star.
連れてきてもらったお店で通された席は個室で、思ってたのと違う。
「飲みに行こうぜ」と誘われ、「でも新幹線の最終が」と曖昧に断ろうとしたら「好きなとこに泊まらせてもらえよ、ツバキに」と圧されてここに辿り着いてしまった。
「ツバキに言ってねーの?」
「何を言うんですか?」
「こっち来るの。まあいっか」
そんな、家族でもないのに近辺に行きますと報告するはずがない。
そもそもツバキさんがどこに住んでいるのかも私は知らない。
メニューを開くと地元の友人たちと一緒に行く居酒屋より一回り高いドリンクが並んでいた。