be your star.
引き戸から半身を覗かせた姿。
暫し目が合い、篠山さんの言葉に現実へ戻る。
「お前何してたん」
「ジム行ってた」
久々に聴く声、ではなかったけれど、その姿を目の前にして声が出ない。
「寧子ちゃん、何飲んでんの」
すとん、と私の隣に座りメニューを手に取る。
「つかこっち来るなら言えば良いのに。篠山から写真送られてきて、そっくりさんかと思った」
「……すみません」
「そういえば何で篠山といんの?」
メニューを開いてから、こちらに視線を向けた。
「偶然会いました」
「俺ら運命共同体だから」
「はあー? 俺が先に会ったんですけど」