be your star.

声が大きい。

「なんでスーツ……こっちで就職すんの?」
「説明会に来ただけで、未定です」
「早く頼めよ」
「あ、烏龍茶ひとつ」

あと数品料理を注文する。

「この人、ホテル無いらしいぞ」
「え、どうすんの」
「もう新幹線乗れないのでどこかに泊まります」
「泊めてやれよ、彼女が困ってんだろ」
「彼女じゃないけど?」
「彼女、困ってるんですか?」

この場にいる私含めて三人の頭の上に、クエスチョンマークが浮かんでいた。

「は? お前ら付き合ってんじゃねーの?」
「いや、違います」

篠山さんの言葉に二人して否定した。

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