【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
だが、上から下まで見下ろし、今度は下から上へ……それを三度繰り返してもお目当ての名前は見当たらない。
「う~ん、いらっしゃらないようですねぇ」
いつの間にか隣にきていたケイティも首を振る。
ということは夢で見た、数百年の間想い人を探し現世にとどまっているというあの竜は、ハーケンブルグ家の者ではなかったということなのか……。
想い人のアリエステルという名前はフィースバークの家系図の中に確かに存在した……だがそれも、偶然同じ名前の人物という可能性も出て来た。
リュミエールは本が好きだが、銀の竜が出てくるような伝承を他には知らない……シスターにも尋ねてみるが、首を振るばかりだ。
「申し訳ございません……わたくしもこの国では銀の竜というのは、国の守りの象徴たるこの公爵家の話しか伺っておりません。お役に立てず心苦しいですが……」
――レグリオのことをレクシオール様に尋ねた時、表情が強張って口調がきつくなったから、きっと何か関係があると思ったのに……。
期待していたリュミエールは落胆したが、シスターに心配を掛けまいと表情を取り繕う。
「う~ん、いらっしゃらないようですねぇ」
いつの間にか隣にきていたケイティも首を振る。
ということは夢で見た、数百年の間想い人を探し現世にとどまっているというあの竜は、ハーケンブルグ家の者ではなかったということなのか……。
想い人のアリエステルという名前はフィースバークの家系図の中に確かに存在した……だがそれも、偶然同じ名前の人物という可能性も出て来た。
リュミエールは本が好きだが、銀の竜が出てくるような伝承を他には知らない……シスターにも尋ねてみるが、首を振るばかりだ。
「申し訳ございません……わたくしもこの国では銀の竜というのは、国の守りの象徴たるこの公爵家の話しか伺っておりません。お役に立てず心苦しいですが……」
――レグリオのことをレクシオール様に尋ねた時、表情が強張って口調がきつくなったから、きっと何か関係があると思ったのに……。
期待していたリュミエールは落胆したが、シスターに心配を掛けまいと表情を取り繕う。