【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
「俺の事はいいが……毎日こんな所に入り浸って、ちゃんと食事は取っているのだろうな……?」
「は、はい……なんとか」

 これについては逆に思う所があるリュミエールである。

 というのも少し前から元より量が多いのに加え、ケイティまで食事を分け与えようとするので少し困っている。世話係の侍女は、こんなことも口にしていた。

『――レクシオール様は、きっと大きなお体の心の広い女性がお好みだと思うのですよ……』
『そ、それでなの――!?』

 実際にそうだというなら、リュミエールとしては多少目方を増やす位は望むところでもあるけれど……リュミエールは二人きりのこの機会しかないと思い、恥ずかしさに上目遣いになりながら、思い切って聞いてみる。

「あ、あの……レクシオール様は、ふくよかなお体の方がお好みで……?」
「ごっほっ!? お前は急に何を……げほっ!」

 激しく咳き込んだレクシオールに驚き、リュミエールは背をさする。

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