【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
小公爵の導き②
小公爵に続く二人は、城郭から外に出た敷地内をゆっくりと歩いてゆく……。
ふとリュミエールは傍らの公爵の顔を見上げた。
ようやっと見慣れて来たが……やはりその美貌は圧倒的で、しかし今はどこか覇気がない。
(何か、楽しい話でもできればいいのだけど……でも考えてみたら私この人のことをほとんど知らない……)
何を聞けばいいのか分からず、無言の行軍が続いてしまい……結局リュミエールは今一番の疑問を口にする。
「レクシオール様、あの……。どうして最近私達と、その……あまり一緒に過ごして下さらなくなったというか……」
「忙しい……ただそれだけだ。俺はこの領地を預かる身なのだから、本来お前達にかまけている暇など……なかったんだ」
「……そう、ですか」
なんとなく歯切れが悪く、少なくとも本当の理由ではないように感じる。大きな事を隠しているのではないか……。
だがこの様子では彼はそれを話すつもりもないのだろう。それが分からなければ、彼はこのまま……。
ふとリュミエールは傍らの公爵の顔を見上げた。
ようやっと見慣れて来たが……やはりその美貌は圧倒的で、しかし今はどこか覇気がない。
(何か、楽しい話でもできればいいのだけど……でも考えてみたら私この人のことをほとんど知らない……)
何を聞けばいいのか分からず、無言の行軍が続いてしまい……結局リュミエールは今一番の疑問を口にする。
「レクシオール様、あの……。どうして最近私達と、その……あまり一緒に過ごして下さらなくなったというか……」
「忙しい……ただそれだけだ。俺はこの領地を預かる身なのだから、本来お前達にかまけている暇など……なかったんだ」
「……そう、ですか」
なんとなく歯切れが悪く、少なくとも本当の理由ではないように感じる。大きな事を隠しているのではないか……。
だがこの様子では彼はそれを話すつもりもないのだろう。それが分からなければ、彼はこのまま……。