【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
だが気になって近寄ると、「あんたは黙って準備をしていなさい!」と怒鳴られた為、料理長は身をすくめ作業に戻った。
「タルト~タルト~サクサクタルト……オォー、タルッティトゥットゥラララ~ラァ~♪ ……ん?」
歌が佳境に入り、いい感じの気分で声を張り上げながらオレンジのタルトを切り分けていた時、またも後ろの扉ががらりと開いて、今度は二人の女性が厨房に入って来た。
それは王太子の婚約者である長女のサンドラとその侍女で、久々にその姿を見た料理長は首をかしげた。
「おやおや、御嬢様お久しぶりでございます。一体どうなされました、わざわざこんなところまで」
「ちょっとね……。王太子様が喉が渇いたのでお茶を頂くわ。こちらを貰っていくわね」
「……はぁ、どうぞ。……えっ? あっ、お待ちを!」
何か再びカチャカチャと音がした後、二人が出て行ったところで、料理長は再び振り返る。
そこからは青いポットが無くなっている。
「タルト~タルト~サクサクタルト……オォー、タルッティトゥットゥラララ~ラァ~♪ ……ん?」
歌が佳境に入り、いい感じの気分で声を張り上げながらオレンジのタルトを切り分けていた時、またも後ろの扉ががらりと開いて、今度は二人の女性が厨房に入って来た。
それは王太子の婚約者である長女のサンドラとその侍女で、久々にその姿を見た料理長は首をかしげた。
「おやおや、御嬢様お久しぶりでございます。一体どうなされました、わざわざこんなところまで」
「ちょっとね……。王太子様が喉が渇いたのでお茶を頂くわ。こちらを貰っていくわね」
「……はぁ、どうぞ。……えっ? あっ、お待ちを!」
何か再びカチャカチャと音がした後、二人が出て行ったところで、料理長は再び振り返る。
そこからは青いポットが無くなっている。