【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
サンドラの悲鳴が響き、地面に落ちたカップが砕け割れ、カシウスがテーブルの上に上半身を投げ出し苦しみ出す。王太子の顔は恐怖と苦痛に塗れていた。
「カシウス様、カシウス様!? だ、誰か……誰か……お前! 医者を呼びなさいよォ!」
「はっ……えっ……ど、どこで!? どこに!?」
半狂乱になったサンドラが侍女に命じるが、そんなものがどこにいるというのだろうと……うろたえるばかりである。
「……吐き出させないと!」
その場で一番に動きを見せたのはリュミエールだった。
彼女は王太子の体を引きずり下ろして地面に寝かせ、本で呼んだ知識を思い出しながら膝の上で顔を横に向けさせ、喉の奥に指を突っ込む。
「……うげぇッ!!」
王太子がごぽっと胃液と紅茶を吐き出すが、まだ顔色は変わらない。
「駄目だわ……サ、サンドラ姉様水を出して下さい! 水を飲ませて吐かせ、毒を体の外へ出さないと……!」
「……うるさいわね、あなたの指図など……!」
「そんなことを言ってる場合じゃないでしょう!!」
「カシウス様、カシウス様!? だ、誰か……誰か……お前! 医者を呼びなさいよォ!」
「はっ……えっ……ど、どこで!? どこに!?」
半狂乱になったサンドラが侍女に命じるが、そんなものがどこにいるというのだろうと……うろたえるばかりである。
「……吐き出させないと!」
その場で一番に動きを見せたのはリュミエールだった。
彼女は王太子の体を引きずり下ろして地面に寝かせ、本で呼んだ知識を思い出しながら膝の上で顔を横に向けさせ、喉の奥に指を突っ込む。
「……うげぇッ!!」
王太子がごぽっと胃液と紅茶を吐き出すが、まだ顔色は変わらない。
「駄目だわ……サ、サンドラ姉様水を出して下さい! 水を飲ませて吐かせ、毒を体の外へ出さないと……!」
「……うるさいわね、あなたの指図など……!」
「そんなことを言ってる場合じゃないでしょう!!」