【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
「この家の本当の始祖は俺にとって、尊敬すべき偉大な先人であると同時に、憎しみの対象でもあった。だからお前からその名を聞いた時、怒りを抑えきれず、子供のような態度を取ってしまったんだ……」
「そうだったのですか……」
「少し待っていてくれ」
レクシオールは身をひるがえすと、戸棚から小さな箱を一つ取り出した。
「これが、彼が遺したと言われている指輪だ」
「まぁ……」
開いたその中に収まっているのは一つの指輪だ。
幅広の少し大きな銀色のもので、中心には大粒の琥珀が輝いている。それはリュミエールの瞳の色と同じ輝きを放っていた……まるで、彼が送ってくれた婚約指輪のように。
「あ、あの……触ってみてもよろしいですか?」
「……ああ、もちろんだ」
箱の中からリュミエールはそれを摘まみ取り、手のひらの上で眺めた。
その時ふと、頭の中で何か懐かしい光景がよぎる――。
丘の上寄り添う一組の男女。その周りを彩るのは――リュミエールの瞳と同じ色をした一面のマリーゴールド。
「そうだったのですか……」
「少し待っていてくれ」
レクシオールは身をひるがえすと、戸棚から小さな箱を一つ取り出した。
「これが、彼が遺したと言われている指輪だ」
「まぁ……」
開いたその中に収まっているのは一つの指輪だ。
幅広の少し大きな銀色のもので、中心には大粒の琥珀が輝いている。それはリュミエールの瞳の色と同じ輝きを放っていた……まるで、彼が送ってくれた婚約指輪のように。
「あ、あの……触ってみてもよろしいですか?」
「……ああ、もちろんだ」
箱の中からリュミエールはそれを摘まみ取り、手のひらの上で眺めた。
その時ふと、頭の中で何か懐かしい光景がよぎる――。
丘の上寄り添う一組の男女。その周りを彩るのは――リュミエールの瞳と同じ色をした一面のマリーゴールド。