【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
「要求はなんだ? わざわざ捕らえるということは何か話があるのだろう。身柄を解放してくれればそれなりの金額を渡してもいいが」
「そういう話ではないのですよ。来てくださればわかります……。さあ、剣をお捨てになり、一人ずつ下りていただこう。腕は縛らせていただきますぞ」
(こいつら……)
かなり厄介な手合いだとレクシオールは判断した。交渉の余地が感じられない。
男達は素早く手慣れた手つきで四人を拘束すると、目隠しをして別の馬車に移し替えた。幸い四人は一塊にされ、お互いの息遣いはすぐ近くで感じられる。
気丈にも男達への非難を口にするパメラ。
「困ったことになってしまいましたね……まさか公爵家からの一行にこんな無礼を働く輩がいるなんて……」
「わ、私達、どうなってしまうのでしょう……。こ、公爵様……お、御嬢様のお命だけはどうにか助けて差し上げて下さい! でも私も死ぬのは嫌ですぅ!」
「お、落ち着いてケイティ、あなた達の身柄は……なんとしてでも保障して下さるようにお願いしてみるから。そうですよね、レックス?」
リュミエールは自分の声が震えるのを感じた。
まさか自分自身が物語のような誘拐事件の被害者になるなんて、考えた事も無い。
「そういう話ではないのですよ。来てくださればわかります……。さあ、剣をお捨てになり、一人ずつ下りていただこう。腕は縛らせていただきますぞ」
(こいつら……)
かなり厄介な手合いだとレクシオールは判断した。交渉の余地が感じられない。
男達は素早く手慣れた手つきで四人を拘束すると、目隠しをして別の馬車に移し替えた。幸い四人は一塊にされ、お互いの息遣いはすぐ近くで感じられる。
気丈にも男達への非難を口にするパメラ。
「困ったことになってしまいましたね……まさか公爵家からの一行にこんな無礼を働く輩がいるなんて……」
「わ、私達、どうなってしまうのでしょう……。こ、公爵様……お、御嬢様のお命だけはどうにか助けて差し上げて下さい! でも私も死ぬのは嫌ですぅ!」
「お、落ち着いてケイティ、あなた達の身柄は……なんとしてでも保障して下さるようにお願いしてみるから。そうですよね、レックス?」
リュミエールは自分の声が震えるのを感じた。
まさか自分自身が物語のような誘拐事件の被害者になるなんて、考えた事も無い。