【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
まるで今まで止まっていた時がざぁっと流れていくかのような、刺激的な毎日。
そして昨日、彼は自分のことをはっきりと妻だと言って守ってくれた。そのことを考えるだけでも心臓がはげしい鼓動を刻んでしまう。
悲しい出来事もあったけれど、それでも代わり映えの無い毎日を過ごしていた頃よりか、明日がずっと楽しみになった気がしている。
「どうした? エル……」
「レックス、私……出会った頃と比べてどうでしょうか。変わりましたか?」
頬を染めながら微笑むリュミエールに、レクシオールは意表を突かれたが……彼はやがて真面目な顔をして答えた。
「……どうかな。俺からはなんとも言えないな。でも変わろうが変わらまいが、俺はお前をずっと好きでいるよ」
「ふふ……嬉しいです。レックスの方は、最初会った時より随分優しくなった気がします」
すると、レクシオールは顔を背けて肘を突き出す。
「……遅れるといけないからさっさと行くぞ」
「はいっ!」
照れて耳が少し赤らんだ彼がとても可愛く見えて、リュミエールは楽しそうにそれにつかまる。どこからどうみても仲睦まじく見えるようになった二人は、そうして広間へと続く大きな扉を開けた――。
そして昨日、彼は自分のことをはっきりと妻だと言って守ってくれた。そのことを考えるだけでも心臓がはげしい鼓動を刻んでしまう。
悲しい出来事もあったけれど、それでも代わり映えの無い毎日を過ごしていた頃よりか、明日がずっと楽しみになった気がしている。
「どうした? エル……」
「レックス、私……出会った頃と比べてどうでしょうか。変わりましたか?」
頬を染めながら微笑むリュミエールに、レクシオールは意表を突かれたが……彼はやがて真面目な顔をして答えた。
「……どうかな。俺からはなんとも言えないな。でも変わろうが変わらまいが、俺はお前をずっと好きでいるよ」
「ふふ……嬉しいです。レックスの方は、最初会った時より随分優しくなった気がします」
すると、レクシオールは顔を背けて肘を突き出す。
「……遅れるといけないからさっさと行くぞ」
「はいっ!」
照れて耳が少し赤らんだ彼がとても可愛く見えて、リュミエールは楽しそうにそれにつかまる。どこからどうみても仲睦まじく見えるようになった二人は、そうして広間へと続く大きな扉を開けた――。