【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
「よくぞ参った。この度は我が息子、王太子であるカシウスの命を助けてくれたと聞いた。これは国家の大事を救ったのと同じことである。そなた達には十分な恩賞を与えねばならんな」
王太子の頬は赤く腫れたままだったが、どうやらお咎めは無さそうだ。
よく響く声を発した国王が右手を上げると、一人の臣下が目録の巻物を持参する。
「ハーケンブルグ公爵、そなたの所領にこちらに記された宝物を送っておくので後で確認されよ」
「有難き幸せ」
「うむ……それとフィースバーク元侯爵令嬢。そなたが望むのであれば、一代に限り、実家をそなたが引き継ぐ事を許しても良いが、どうだ」
「……! そ、それでしたら……父達を呼び戻して頂くことはできないでしょうか?」
リュミエールは勇気を振り絞ると顔を上げ、国王陛下に懇願する。
彼女はレクシオールに聞かされ、家族達が国外に追放されていると思っているので、憐れに思いそんな事を申し出たのだが……実際は島流しの刑に遭いもはや生死すら定かではなかった。
国王はもちろん首を振る。
王太子の頬は赤く腫れたままだったが、どうやらお咎めは無さそうだ。
よく響く声を発した国王が右手を上げると、一人の臣下が目録の巻物を持参する。
「ハーケンブルグ公爵、そなたの所領にこちらに記された宝物を送っておくので後で確認されよ」
「有難き幸せ」
「うむ……それとフィースバーク元侯爵令嬢。そなたが望むのであれば、一代に限り、実家をそなたが引き継ぐ事を許しても良いが、どうだ」
「……! そ、それでしたら……父達を呼び戻して頂くことはできないでしょうか?」
リュミエールは勇気を振り絞ると顔を上げ、国王陛下に懇願する。
彼女はレクシオールに聞かされ、家族達が国外に追放されていると思っているので、憐れに思いそんな事を申し出たのだが……実際は島流しの刑に遭いもはや生死すら定かではなかった。
国王はもちろん首を振る。