【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
「そ、そんな証言、認められるものかッ! お、お前が私を陥れようとして仕組んだんではないのか?」
「私が? どうして公爵閣下を殺害しなければならないのです? この国の北方の守りの要となる御方ですよ? 彼は民からの信任も厚い。わざわざ国力を下げるような馬鹿な真似をする理由が無い」
「そ、そんなものはこちらにだって言えることだろう!」
「それはどうですかな? おい、あの者を……ルビディル」
「ハッ……」
「え……? ル、ルビディル? なぜだ? なぜ、お前がロベルトの言うことを聞く……」
驚くカシウスの目が宰相をすがるように見つめるが……彼はそれに答えず広間の扉を開き、両脇を兵士につかまれた一人の男を中央へと招き入れた。
「この男は、王国第二軍の部隊長を務めている、ヨハンソンといいます。ほら、お前の知っていることを陛下の御前で白状しろ!」
「ひっ……! わ、私は王太子殿下に脅され、ならず者のふりをしてハーケンブルグ公爵のお命を頂戴するように命ぜられたのであります! その際決してリュミエール元候爵令嬢には傷をつけず、王太子殿下の元へ連れてくるようにとの命も受けていました! か、家族の命を盾にとられて仕方なくやったことなのです! 妻と娘の命だけはなにとぞご容赦を!」
地面に這いつくばって許しを請う男の証言に、その場の全員がカシウスの方を見た。次々と突き刺さる冷たい視線に、針のむしろに座らされたような心地となりカシウスは震え上がる。
「私が? どうして公爵閣下を殺害しなければならないのです? この国の北方の守りの要となる御方ですよ? 彼は民からの信任も厚い。わざわざ国力を下げるような馬鹿な真似をする理由が無い」
「そ、そんなものはこちらにだって言えることだろう!」
「それはどうですかな? おい、あの者を……ルビディル」
「ハッ……」
「え……? ル、ルビディル? なぜだ? なぜ、お前がロベルトの言うことを聞く……」
驚くカシウスの目が宰相をすがるように見つめるが……彼はそれに答えず広間の扉を開き、両脇を兵士につかまれた一人の男を中央へと招き入れた。
「この男は、王国第二軍の部隊長を務めている、ヨハンソンといいます。ほら、お前の知っていることを陛下の御前で白状しろ!」
「ひっ……! わ、私は王太子殿下に脅され、ならず者のふりをしてハーケンブルグ公爵のお命を頂戴するように命ぜられたのであります! その際決してリュミエール元候爵令嬢には傷をつけず、王太子殿下の元へ連れてくるようにとの命も受けていました! か、家族の命を盾にとられて仕方なくやったことなのです! 妻と娘の命だけはなにとぞご容赦を!」
地面に這いつくばって許しを請う男の証言に、その場の全員がカシウスの方を見た。次々と突き刺さる冷たい視線に、針のむしろに座らされたような心地となりカシウスは震え上がる。