【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
「し、知らん! なんだ、貴様ら、私は王太子だぞ! それを糾弾するなど、どれほど罪深いことか分かっているのか!? ち、父上、こいつらを全員捕らえて早く牢獄へ詰め込んで下さい!」
「ロベルト、続きを……」
「父上!?」
「黙っておれ!!」
「ひぃっ!!」
国王の叱責が頭の上から飛び、カシウスは叩きつけられたかのように跪いた。
それを見て、ロベルトはルビディル宰相に用意させていた紙束を受け取る。
「それだけではありません。第一王子は今まで、自分の気に触った多くの臣民を陥れ、苦渋を味わわせており、路頭に迷った者や遠方に追放された者も数多く……諸侯の中にも、彼の行動に不信を抱いている方も多いのではないでしょうか」
ルビディル宰相も重々しくうなずき、ある事件の真相を打ち明ける。
「今まで国が為だと思い、目をつぶっておりましたが……実は、あの茶会での事件で、カシウス王太子はハーケンブルグ公爵に恥をかかせようと、フィースバーク侯爵家の長姉であるサンドラ嬢に下剤を盛らせるよう取り計らっておりました事を証言いたします。フィースバーク侯爵自身が毒を盛るという凶行に及んだため、明るみには出なかったようですが」
「ルビディル! 貴様!」
つかみかかろうとした王太子を、衛兵が押さえ込む。
「ロベルト、続きを……」
「父上!?」
「黙っておれ!!」
「ひぃっ!!」
国王の叱責が頭の上から飛び、カシウスは叩きつけられたかのように跪いた。
それを見て、ロベルトはルビディル宰相に用意させていた紙束を受け取る。
「それだけではありません。第一王子は今まで、自分の気に触った多くの臣民を陥れ、苦渋を味わわせており、路頭に迷った者や遠方に追放された者も数多く……諸侯の中にも、彼の行動に不信を抱いている方も多いのではないでしょうか」
ルビディル宰相も重々しくうなずき、ある事件の真相を打ち明ける。
「今まで国が為だと思い、目をつぶっておりましたが……実は、あの茶会での事件で、カシウス王太子はハーケンブルグ公爵に恥をかかせようと、フィースバーク侯爵家の長姉であるサンドラ嬢に下剤を盛らせるよう取り計らっておりました事を証言いたします。フィースバーク侯爵自身が毒を盛るという凶行に及んだため、明るみには出なかったようですが」
「ルビディル! 貴様!」
つかみかかろうとした王太子を、衛兵が押さえ込む。