【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
「レックス……それが公爵様のお名前なのですか?」
「そちらは愛称ですね。レクシオール・ハーケンブルグというのが彼の名前です」
「レクシオール様……彼は一体どんな御方なのですか?」
すると、フレデリクは意外そうな目でリュミエールを見る。
「あれ……覚えていらっしゃいませんか? 先日あなたを王太子の生誕パーティーより連れ出した背の高い男が彼です。銀の長い髪を背中へ垂らし、青く鋭い目をした……」
「えっ……!?」
リュミエールは丸く口を開けたまま固まって呆けてしまった。
ケイティがその口をふさぎ、軽く注意する。
「御嬢様、殿方の前で、はしたのうございますよ……」
「ご、ごめんなさい……。申し訳ありません、フレディ……実は私はあの時のことをあまり覚えていなくて、今まで思い返そうともしなかったんです」
リュミエールはあの出来事があまりに悲しくて、ずっと心の底に封印していた。
今でも思い出すと小さな胸が、ジクリと痛んで来てしまう。
そんな彼女の様子を慮ってくれたのか、フレデリクは笑顔で取りなしてくれた。
「そちらは愛称ですね。レクシオール・ハーケンブルグというのが彼の名前です」
「レクシオール様……彼は一体どんな御方なのですか?」
すると、フレデリクは意外そうな目でリュミエールを見る。
「あれ……覚えていらっしゃいませんか? 先日あなたを王太子の生誕パーティーより連れ出した背の高い男が彼です。銀の長い髪を背中へ垂らし、青く鋭い目をした……」
「えっ……!?」
リュミエールは丸く口を開けたまま固まって呆けてしまった。
ケイティがその口をふさぎ、軽く注意する。
「御嬢様、殿方の前で、はしたのうございますよ……」
「ご、ごめんなさい……。申し訳ありません、フレディ……実は私はあの時のことをあまり覚えていなくて、今まで思い返そうともしなかったんです」
リュミエールはあの出来事があまりに悲しくて、ずっと心の底に封印していた。
今でも思い出すと小さな胸が、ジクリと痛んで来てしまう。
そんな彼女の様子を慮ってくれたのか、フレデリクは笑顔で取りなしてくれた。