【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
優しいシスターに頭を下げ、礼拝堂を後にしながら二人は顔をほころばせる。
「御嬢様、良かったですね……きっと彼女は良き話し相手になって下さいますよ」
「ええ……そうなのかも」
リュミエールは驚いていた。
フレデリクといい、ロディアといい……ついぞ無かったくらいにリュミエールに優しく接してくれる。まるで今まで爪弾きにされていたのが嘘のように。
(ここには私を認めてくれる人がいるのかも知れない……でも)
信じてみたい気持ちはあるが、どうしても完全には疑いの心を拭い切れない。
諦めや恐怖といった暗い感情を背中から引き剥がすのには、まだしばらく時間がかかりそうだった。
「御嬢様、良かったですね……きっと彼女は良き話し相手になって下さいますよ」
「ええ……そうなのかも」
リュミエールは驚いていた。
フレデリクといい、ロディアといい……ついぞ無かったくらいにリュミエールに優しく接してくれる。まるで今まで爪弾きにされていたのが嘘のように。
(ここには私を認めてくれる人がいるのかも知れない……でも)
信じてみたい気持ちはあるが、どうしても完全には疑いの心を拭い切れない。
諦めや恐怖といった暗い感情を背中から引き剥がすのには、まだしばらく時間がかかりそうだった。