【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
「ふん、構わん……言ってみろ」
「私、ラーセル子爵家のケイティと申します。御寛恕いただき感謝いたしますが……その発言はあんまりでございます。確かに、貴族家には愛のない婚姻も多数ございますが、御嬢様の心映えは誠に素晴らしい物にございます……なにせ、夢で見た悲しい二人が幸せになって欲しいが為に毎日お祈りを欠かさぬくらいなのですから。そのような優しく純粋な御方が、愛情も頂けず日がな一日人形の様にぼんやり突っ立っている姿など私は見たくないのでございます。何卒御嬢様に愛情を注がれる努力だけでもして頂けないでしょうか?」
長い台詞を息もつかずに言い切る彼女に、公爵はニヤリと笑みを見せた。
「ほう、中々いい世話係を持っているではないか、リュミエール嬢。この俺に面と向かってここまで言える女はなかなかおらんぞ、肝が据わっておる。だが、俺にはそのつもりも、そんなことをしている余裕もない」
ケイティの事を認めてもらったことは嬉しかったが、やはりはっきりとそう言われるのは、リュミエールとしても悲しい。だが、あの家から出ることが出来ただけでも幸運だったのだし……ここで下手にごねてもしまたあちらの家に帰されたらと思うと……。
「いいのよ、ケイティ。私はそれで……元々王太子殿下と婚約した時もそうなる覚悟はしていたのだし」
リュミエールには公爵のその言葉を受け入れる覚悟がある。
しかし、その前に一つだけ聞かなければならないことがあった。
「私、ラーセル子爵家のケイティと申します。御寛恕いただき感謝いたしますが……その発言はあんまりでございます。確かに、貴族家には愛のない婚姻も多数ございますが、御嬢様の心映えは誠に素晴らしい物にございます……なにせ、夢で見た悲しい二人が幸せになって欲しいが為に毎日お祈りを欠かさぬくらいなのですから。そのような優しく純粋な御方が、愛情も頂けず日がな一日人形の様にぼんやり突っ立っている姿など私は見たくないのでございます。何卒御嬢様に愛情を注がれる努力だけでもして頂けないでしょうか?」
長い台詞を息もつかずに言い切る彼女に、公爵はニヤリと笑みを見せた。
「ほう、中々いい世話係を持っているではないか、リュミエール嬢。この俺に面と向かってここまで言える女はなかなかおらんぞ、肝が据わっておる。だが、俺にはそのつもりも、そんなことをしている余裕もない」
ケイティの事を認めてもらったことは嬉しかったが、やはりはっきりとそう言われるのは、リュミエールとしても悲しい。だが、あの家から出ることが出来ただけでも幸運だったのだし……ここで下手にごねてもしまたあちらの家に帰されたらと思うと……。
「いいのよ、ケイティ。私はそれで……元々王太子殿下と婚約した時もそうなる覚悟はしていたのだし」
リュミエールには公爵のその言葉を受け入れる覚悟がある。
しかし、その前に一つだけ聞かなければならないことがあった。