【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
「あの、レクシオール様。一つだけお伺いさせても良いでしょうか」
「なんだ? 屋敷の設備は自分の部屋などについては、この後案内させるが……」
「いいえ……実は私、夢に銀の竜をみたことが何度もありますの。その竜は、もしかしたらこちらの家のどなたかの魂なのではないかと思って」
「竜……? お前はまさか、この俺がトカゲに見えたりしているのではないだろうな? そうだとしたら、この縁談を考え直さねばならないぞ」
「ぶふっ……レックス、それはひどいよ」
その失礼な返しにケイティは眉を吊り上げ、フレデリクは少し吹き出したが、リュミエールはこれまでになく真剣な顔付きで言う。
「いいえ、そんなことはありません。私の前にはとても美しい男性がお一人いらっしゃるだけですわ。ですがお願いいたします……このお家の古き祖先に、レグリオという名前の方がいらっしゃらないか、思い出していただきたいのです」
「――そんな名前の者はいないな」
「本当でございますか?」
性急すぎる返しに、リュミエールは違和感を持って聞きかえしてしまったが、レクシオールは首を振る。
「なんだ? 屋敷の設備は自分の部屋などについては、この後案内させるが……」
「いいえ……実は私、夢に銀の竜をみたことが何度もありますの。その竜は、もしかしたらこちらの家のどなたかの魂なのではないかと思って」
「竜……? お前はまさか、この俺がトカゲに見えたりしているのではないだろうな? そうだとしたら、この縁談を考え直さねばならないぞ」
「ぶふっ……レックス、それはひどいよ」
その失礼な返しにケイティは眉を吊り上げ、フレデリクは少し吹き出したが、リュミエールはこれまでになく真剣な顔付きで言う。
「いいえ、そんなことはありません。私の前にはとても美しい男性がお一人いらっしゃるだけですわ。ですがお願いいたします……このお家の古き祖先に、レグリオという名前の方がいらっしゃらないか、思い出していただきたいのです」
「――そんな名前の者はいないな」
「本当でございますか?」
性急すぎる返しに、リュミエールは違和感を持って聞きかえしてしまったが、レクシオールは首を振る。