【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
 そんなこともあり、結局女性に対する興味というものを養うことが出来ず、ここまで来てしまったというわけだった。

「俺は一体どうすべきなのだ……?」

 ――フフ、悩んでる悩んでる。
 女の子達が見たらため息の付きそうな表情で物憂げにうめくレクシオールに、僕はちょっとしたアドバイスをした。

「あの子なんか付けてあげたらいいんじゃない?」
「……パメラか? いやいや、ちょっと怒鳴ったくらいで泣くような気弱な娘だぞ? あっという間に白旗を上げて家に帰るか、引き()もるかのどちらかではないか?」

 パメラと言うのは、以前公爵家に婚約者が訪れた際に、教育係を請け負った侍女のことだ。

 プライドの高い令嬢方が、耐えきれずにここを去ってしまったのには、彼女の厳しい指導が一因となっていたのではないかとの噂がある。

「リュミエール嬢には帰りたくない事情もあるし、ある程度厳しくしても頑張ってくれるんじゃないかと思うけどね。それとも……君が付きっ切りで淑女としてのマナーを手取り足取り教える?」
「そんなことができてたまるか!」

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