【WEB版】空っぽ聖女と婚約破棄されましたが、真の力が開花したのであなたなんてこちらから願い下げです!~義姉に全て奪われたけど、銀竜公爵からの溺愛が待っていました~
しばしの静寂の後、手を叩き始めたのは一番前で見守っていたレクシオールだ。壁際の二人も、顔を見合わせて笑うとそれに続く。
「いやあ、素晴らしい演奏だった! 僕らだけで聞くのがもったいないくらいだ……そうだよね、レックス」
レクシオールの腕を肘で突く。
すると彼はむすっとした表情のまま、コクリと頷く。
「まぁな……悪くはなかった」
「またまた、意地を張るなよな……」
フレデリクは苦笑しつつ、素直にリュミエール達を賞賛する。
「うんでも、こう……なんていうのかな。誰かに心からの感謝を捧げるような、本当に柔らかくて優しい響きだった」
「そうか? 綺麗な音色だとは思ったがな」
(……す、鋭いのね、フレディって)
心情を言い当てられて赤くなりつつ、目的の人には伝わらず少し残念な気持ちになるリュミエール。そんな彼女にフレデリクは一つ提案をした。
「演奏会も素晴らしいけど、丁度こうして僕ら男がいるんだし……舞踏会に備えてダンスの練習なんかもしておいたらどうかと思うんだけど……どうかな?」
「いやあ、素晴らしい演奏だった! 僕らだけで聞くのがもったいないくらいだ……そうだよね、レックス」
レクシオールの腕を肘で突く。
すると彼はむすっとした表情のまま、コクリと頷く。
「まぁな……悪くはなかった」
「またまた、意地を張るなよな……」
フレデリクは苦笑しつつ、素直にリュミエール達を賞賛する。
「うんでも、こう……なんていうのかな。誰かに心からの感謝を捧げるような、本当に柔らかくて優しい響きだった」
「そうか? 綺麗な音色だとは思ったがな」
(……す、鋭いのね、フレディって)
心情を言い当てられて赤くなりつつ、目的の人には伝わらず少し残念な気持ちになるリュミエール。そんな彼女にフレデリクは一つ提案をした。
「演奏会も素晴らしいけど、丁度こうして僕ら男がいるんだし……舞踏会に備えてダンスの練習なんかもしておいたらどうかと思うんだけど……どうかな?」