魔王の側近、妖怪と出会う【転生したら、魔王の側近でした×都の剣】
『これは、闇魔法の一種ですね!さすが、主人!』

ルーチェの杖先に器用に乗りながら、興奮したように八咫烏は言う。

「さぁ……決着をつけようか」

『良いダロウ!まとめてかかって来イ!』

モンスターが咆哮を上げると、次々とモンスターや悪霊たちが姿を見せた。それを見た沙月の体が震える。

「……悪霊は、俺たちに任せろ!ルーチェは、あいつに集中しろ!」

葉月はそう言うと、持っていたお札を悪霊に向かって投げ付けた。

「よっしゃ!俺らも行くぞ!!」

そう言って悪霊の方を見た火影は、「コロッケェェェェエ!!」と叫びながら炎を飛ばす。

その光景を初めて見るクラル、アーサー、ティムは驚き、何度か見たことのあるルーチェは苦笑いをした。

それを合図にするように、妖怪たちは攻撃を始める。

「ルーチェ。あいつを頼んだ。僕とアーサーとティムは、周りのモンスターを相手する」

剣を片手に持ちながら、クラルはルーチェに話しかけた。

「はい!」

杖を構え直して、ルーチェは元気良く返事をした。そして、モンスターと向き合う。

「手加減はしないよ」

『こっちモ手加減ハしないぞ』

ルーチェは、無言で杖を構え直した。
< 15 / 20 >

この作品をシェア

pagetop