魔王の側近、妖怪と出会う【転生したら、魔王の側近でした×都の剣】

それから、沙月はルーチェたちに頭を下げながら謝る。ルーチェから離れたクラルは「大丈夫」と沙月に微笑んだ。

「クラル様、どうやってこちらに来たんですか？」

「昨日、急にスーさんが現れて、異世界にルーチェがいるって聞いて……スーさんに、この世界に送ってもらったんだ」

「……あっ、そうだ。ルーチェくん」

雪山から顔を出したスサノオは、ルーチェを見つめる。

「クラルくんたちは、僕の力で異世界に帰すことが出来るんだけどね……ルーチェくんだけは、無理なんだ」

「それは、どういうことかな？」

九尾のキングの問いかけに、スサノオは「ルーチェくんは、とある呪いをかけられているんだ」と雪山から抜け出しながら言った。

「呪い？でも、ルーチェって呪いの耐性高いよね？呪具を持っても平気なぐらいだし」

「ルーチェくんにかかっている呪いは……呪い耐性が高ければ高いほど、かかるようになっている。そして、呪いを解く方法は1つだけ……」

「僕に呪いをかけた本人を倒さないと行けないわけか……」

ルーチェの言葉に、スサノオは「その通り！」と笑う。

「……でも、ルーチェに呪いをかけたのって……一体誰なんだ？」

アーサーの言葉に、ルーチェは少し考えた。そして、「……僕がこの世界に来た時」と声を出す。