麻衣ロード、そのイカレた軌跡❷/赤き巣へ
その13
夏美
なによ、これ!
どうしてこんな写真があるのよ、ここに…
私の中で時間が止まった
私は目の前に置かれた写真を、ただ見つめていた
無言で、無心で…
だが、我に返った時、もう頭はパニック状態だった
会場内からは、私に対する糾弾の声がこだましてる
その写真から視線を外し、ゆっくり、びくびくと皆を見回すと、私への冷たい視線が突き刺さってくる
痛い…
チクリ、ブスリと体中のあちこちに刺さる
となりの達美は、この写真をちらっと見ただけで、厳しい表情のままじっと腕組みして動かない
どうしよう…
私の体からは、既に脂汗が湧いてきて、背中はもうびっしょりだ
...
「夏美、いつまで黙ってんのよ!立って説明しなさいよ!なんで、その人と会ってたのか、何を話したのか。さあ!」
私は必死で頭を整理した
ここでは絶対、辞任はできない
何がなんでも今日は、態度保留で持ち越すんだ!
でも、この写真の事実を認めないで済む訳がないだろう
どうする?
南部さんとのこと、ここであからさまにするしかないのか…
それとも、会ってる事実だけを告げるか…
いや、そうなれば、南玉と墨東の幹部同士の内通になっちゃうよ
南部さんの顔にも泥を塗って、迷惑をかけちゃうわ
そんなのダメ、無理だよ
しっかりしろ!
ここで挫けたら、ずっと後悔するんだ
...
私はふと、本郷麻衣に視線を向けた
アイツ、笑ってる…
くそー、あの1年だけには負けたくない
私の心はその瞬間、決した
夏美
なによ、これ!
どうしてこんな写真があるのよ、ここに…
私の中で時間が止まった
私は目の前に置かれた写真を、ただ見つめていた
無言で、無心で…
だが、我に返った時、もう頭はパニック状態だった
会場内からは、私に対する糾弾の声がこだましてる
その写真から視線を外し、ゆっくり、びくびくと皆を見回すと、私への冷たい視線が突き刺さってくる
痛い…
チクリ、ブスリと体中のあちこちに刺さる
となりの達美は、この写真をちらっと見ただけで、厳しい表情のままじっと腕組みして動かない
どうしよう…
私の体からは、既に脂汗が湧いてきて、背中はもうびっしょりだ
...
「夏美、いつまで黙ってんのよ!立って説明しなさいよ!なんで、その人と会ってたのか、何を話したのか。さあ!」
私は必死で頭を整理した
ここでは絶対、辞任はできない
何がなんでも今日は、態度保留で持ち越すんだ!
でも、この写真の事実を認めないで済む訳がないだろう
どうする?
南部さんとのこと、ここであからさまにするしかないのか…
それとも、会ってる事実だけを告げるか…
いや、そうなれば、南玉と墨東の幹部同士の内通になっちゃうよ
南部さんの顔にも泥を塗って、迷惑をかけちゃうわ
そんなのダメ、無理だよ
しっかりしろ!
ここで挫けたら、ずっと後悔するんだ
...
私はふと、本郷麻衣に視線を向けた
アイツ、笑ってる…
くそー、あの1年だけには負けたくない
私の心はその瞬間、決した