双子怪盗Ⅰ Mission:怪盗専門の"怪盗"
Mission4,すれ違い
…ザザッ!
「次は、催涙弾あるからそれ使って。」
低く、疲れたような声で〈Ruby〉は次の行動を告げてくる。
「…?、あぁ。」
不審には思うものの、今はこのワクワクやゾクゾクに身を委ねてみたい!
俺の頭はすでに目的を見失い、壊れていた。
シュルルッ、カンッ!
手からファメの作ってくれたワイヤーを飛ばし、バルコニーの手すりに巻きつける。
「…はぁっ!」
そして、ワイヤーを巻き取る勢いと同時にジャンプした。
(星空に吸い込まれそうな気分で、重力に抗って飛ぶのはなんとも気持ちがいい。)
シュタッ!
だが、その感覚もつかの間。
音を、気配を殺してバルコニーへと転がり、流れるように片膝をついて着地する。
(この余裕は、ゾクゾクする気持ちを加速させる!)
「…ふぅ。」
心臓を落ち着かせるため、俺は軽く息をつく。
と、耳がぴくっと革靴の音を拾った。
カツン…カツンと小気味よい音を。
「次は、催涙弾あるからそれ使って。」
低く、疲れたような声で〈Ruby〉は次の行動を告げてくる。
「…?、あぁ。」
不審には思うものの、今はこのワクワクやゾクゾクに身を委ねてみたい!
俺の頭はすでに目的を見失い、壊れていた。
シュルルッ、カンッ!
手からファメの作ってくれたワイヤーを飛ばし、バルコニーの手すりに巻きつける。
「…はぁっ!」
そして、ワイヤーを巻き取る勢いと同時にジャンプした。
(星空に吸い込まれそうな気分で、重力に抗って飛ぶのはなんとも気持ちがいい。)
シュタッ!
だが、その感覚もつかの間。
音を、気配を殺してバルコニーへと転がり、流れるように片膝をついて着地する。
(この余裕は、ゾクゾクする気持ちを加速させる!)
「…ふぅ。」
心臓を落ち着かせるため、俺は軽く息をつく。
と、耳がぴくっと革靴の音を拾った。
カツン…カツンと小気味よい音を。