双子怪盗Ⅰ Mission:怪盗専門の"怪盗"
タン、シュッ!

木々をかき分ける中_。

ファメがやっと話せると言うかのように口を開いた。

「…何?」

「…僕は頼ってばっかりで、アクが居なきゃ何も出来ないんじゃないかって。」

(そんなのが、嫌だった。)

ゆっくりと、語りだすファメ。

「だけど俺は、二人だからこそ頼って欲しい。」

「無理だよ…もう怪我してほしくない。」

でも、俺の意見を頑なに拒否する。それを聞いて思ってしまった。

そんなの_

「俺を信じて無いみたいだ。」と。

怪我すると、ドジすると決めつけてる。

「そんなことない!!」

「なら!俺のことも頼れよ!!」

だって、だって俺達は…

〈2人で1人の怪盗なんだから〉

その言葉に、ファメは目が覚めたような気がした。

「あははっ!…アクには、やっぱり敵わないな。」

俺達の絆は、音声だけでも深まったことは確実だった。
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