双子怪盗Ⅰ Mission:怪盗専門の"怪盗"
「ねぇ、冒険家になりたいの!」

親に思わず言うと、もちろん大反対の嵐。

「何を言ってるの!?」

「そうだ、わざわざ何で危ないところに…学力も高いから_。」

私はそれでも、嫌だった。諦めたくなかったの。

「じゃあ、出ていきます。」

16才で強く宣言した私。

それを見てお母さんとお父さんは言ったの。

「ファメルとアクリスの記憶を無くす。」

「影響されたら大変だわ。」

寝ているファメルとアクリスに薬品が注がれて、ゴクッと喉を通る。

医者のお父さんが作った薬品が。

(……っ!)

家族関係が目の前でプツリと切れた瞬間だった。

(まさか、怪盗とターゲットとして再会するとは思わなかったけど。)

出会えて嬉しいんだよ、純粋にね。

「やっぱり記憶が無かったとしても、私の弟達なんだから。」
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