新しい家族と出会いに

　翌朝

　──ピンポーン、ピンポーン──
　
朝の10時。朝食を食べ終わってゆっくりしていた頃にチャイムがなった。母はメイクをしていてこの場にいない。私は重い足取りで玄関に行った。

　「おはよう。姫ちゃん。よく眠れたかな？」

　朝から清々しく挨拶をしてきたのは、義父になる陸だった。挨拶をしようとした頃に、義父の後がざわざわし始めた。

　「親父、いつまで待たせるつもりなの？僕も姫ちゃんと話したいの」
　
　そう言って私の前に出てきたのは長男の結弦。
その次に次男、三男と出てきて……

　「姫、早く陸さん達を家の中に入れてあげなさい」
　
　一番冷静に判断できたのは母親だった。



　暫くして

　「んじゃ、荷物はこれだけかな？今から僕達の家に行こうか」

　義父の一声で移動することになった。
　これから住む家は今迄住んでた家から車で15分のところにある。義父の運転で新居に向かった。

　「着いたよ〜取り敢えず、みんなで手分けして荷物を運ぼうか」

　「「「「そうね（そうだな）」」」」

　そう言って、皆動き出した。

　皆で荷物を運び終わったのは夕方だった。
夕飯ままだ何も考えていたかったため、近くのスーパー皆で行くことになった。
　スーパーに着き、食材を見てると、今日の夕飯の献立が決まった。今日は義父特製のシチューだ。
　買い物を済ませ、家に帰り、義父と母は台所に行った。

　「ひーめちゃん、親父達はご飯作りに行ったから仲良くなる為にも僕達と遊ばない？そうだね、ひーめーちゃんの部屋で」

　「うん、いいよ。結弦お兄ちゃん」

　そして、母が呼びに来るまで新たな兄弟と遊んで、すっかり出会ったばかりの兄弟とは思わないほど仲良くなったのであった。