水と油の私達
場所、移動するか。



「由乃ちゃん、場所移動しよ?」



俺がそう聞けば由乃ちゃんはうんと頷いた。

良かった。

そのまま流れにのって俺の家に行くことになった。



「俺の家今さ、母さんも親父もいねえから。
話してても誰にも知られねぇよ」

「うん」



良かった。

2人きりはイヤだって言われるかと思った。

俺の部屋に行くと由乃ちゃんはオロオロしだした。

ん?

もしかして今になってイヤとか?

ウソだろおい。

俺どうしようもねぇぞ。

そんな俺の心配を打ち消すよう由乃ちゃんが口を開いた。




「どこ座れば良い?」

「えっ、ベッドの上で良いよ」

「分かった」



なんだそんなことだったのか。
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