イケメン総長とキケンな関係 ~出会いは突然の入れ替わり⁉ 愛はそこから始まった~



 * * *


 どれくらい経ったのだろう。



「緊張し過ぎていると身体に良くないよ。
 これ飲んでリラックスしなよ」


 気付いていた、海翔さんは。


「ありがとうございます」


 受け取ったものの。
 飲むことはできそうにない。


「大丈夫だよ、茉蕗(まろん)ちゃん。
 あっくんも神賀龍輝も慣れてるから」


 和らげようとしてくれている。
 海翔さんは。


「時間だって通常通り。
 長いときは本当に長いから」


 やっぱり。
 海翔さんは余裕な感じ。


「今日はこじんまりとしているけど、
 全員参加のときなんか激しいのなんのって。
 パトカーのサイレンが聞こえてきたときなんか、
 みんな猛スピードで逃げてさ」


 えぇっ⁉

 パトカーのサイレンっ⁉


 海翔さんっ。
 笑顔でサラッと言ったけれどっ。

 何をどのようにしたらパトカーが来てしまうのっ⁉





“ガチャッ”


 海翔さんの言葉の内容に驚き過ぎて。
 頭と心の中がバタバタと忙しくなっている。


 そんなとき。
 聞こえた、ドアを開ける音が。



 ということは―――。

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