イケメン総長とキケンな関係 ~出会いは突然の入れ替わり⁉ 愛はそこから始まった~

総長と二人で




 終わったんだ、勝負が。



 帰ってきてくれた、龍輝くんが。


 だけど。
 怖い、龍輝くんの姿を見ることが。


「総長は?」

北邑(あいつ)
 もう少しあとで帰るそうだ」


 龍輝くんと海翔さんの会話。
 聞いている、下を向いて。


「ただいま、茉蕗(まろん)
 帰ろう」


 龍輝くんの穏やかでやさしい声。


「おかえり、龍輝くん」


 大丈夫、きっと。
 龍輝くんは。

 そう思いながら。
 見る、龍輝くんの顔を。



 そこには。
 いつも通りの龍輝くんの姿が。


 そのことが。
 嬉しくて。
 ほっとして。


「ごめんな、
 心配かけて」


 龍輝くんは私の頭をやさしくポンポンとする。


「こんなところじゃなくて、
 帰ってからイチャイチャしたら?
 はい、これ茉蕗ちゃんの荷物」


 海翔さんっ、何を言っているのっ⁉

 していないよっ、イチャイチャなんてっ。


< 80 / 91 >

この作品をシェア

pagetop