イケメン総長とキケンな関係 ~出会いは突然の入れ替わり⁉ 愛はそこから始まった~



「俺が最近『(まむし)』との勝負を断っていたのは、
 もう、やめようと思ったから
 無駄な戦いをすることは」


 龍輝くんがそう思うようになった理由。

 きっかけでもあったのだろうか。


「自分の力はそういうことに使うものではない。
 もっと大事なことに使う必要がある。
 そう気付いたから」


 それは……。


「大切な人を守る。
 そのために」


 どんな人?
 龍輝くんにとっての大切な人。


「守りたい、
 茉蕗(まろん)のことを」


 私のことを?


 驚いた、龍輝くんの言葉に。



 だけど。

 それよりも。


「ありがとう、龍輝くん。
 すごく嬉しい」


 大きい、その気持ちの方が。


「だけど、
 無理してほしくない、龍輝くんに」


 思っている、そのことも。


「無理なんかじゃねぇよ。
 俺がそうしたいだけだから」


 龍輝くん。
 いつもの穏やかでやさしい笑顔。


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