再会した敏腕救命医に娘ごと愛し守られています
未来は何度も来ている私の部屋。
鍵を開けるとシャワーを促され、その間にコンビニで買ってきたうどんを作ってくれる。

「優里? うどんできたよ」

「ありがとう」

テーブルの前に座るが食欲がわかない。
未来に悪いと思いうどんを少し口にするが、すぐに吐き気に襲われた。

「大丈夫?」

「うん。ごめん、少し寝るね。未来もいつもみたいに寝ていって」

未来とは卒業後もかなりの頻度で会っている。私の部屋には未来がいつでも使えるよう予備の布団がクローゼットに入っており、自分の部屋のように勝手もわかっている。
私は重い身体をやっとベッドで横たえた。

「おやすみ」

優しい未来の声に、体調が悪く心細かった私はホッとした。
目を閉じると自然に夢の中へと落ちていった。
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