再会した敏腕救命医に娘ごと愛し守られています
IDの交換をして以来、斗真は何かと連絡をくれるようになった。学生の時のようにこまめに連絡が来て、今何をしてるのか分かるようになった。社会人になってからは忙しくて彼は用事のある時にしか連絡をくれていなかったからこの感覚は久しぶりだ。他愛のないやり取りが私も楽しみになっていた。
斗真は仕事の合間を見ては少しだけでも私の家に顔を出すようになった。もらったお菓子を置きにくるだけの時もあればご飯に誘い出してくれることも、公園に行くこともある。
彼は仕事が不規則な分、合間でくるメッセージで私の心は段々に癒されていくのが分かった。
救命医として働く彼はハードワークなはずなのにどうしてこんなにメッセージのやり取りができるのだろう、と思うこともある。
とうとう私はポロリと本音を漏らしたことがあった。

【斗真は忙しいのにどうしてこんなにまめに連絡してくれるの？】

【あの時は後悔したんだ。だからもう後悔はしたくない。それに優里とのこの時間が楽しくて仕方ないんだ】

ストレートな言葉が胸に染み込む。
私も彼とのやり取りを楽しみにしている。もちろん彼はすぐに返事が来ない時もある。でも前のようにおざなりでないのがわかる。

【あの時は早く社会人として認められたくて必死だった。今だって必死だが、それよりも優里や紗良ちゃんが大事だから蔑ろにしたくない】

私や紗良のことが大事だと何かあるたびに言葉にされ、それが傷ついていた私の心を修復していく。

また斗真を信じてみたい。
段々とそう感じるのが強まってくるのを感じていた。
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