夫が「愛していると言ってくれ」とうるさいのですが、残念ながら結婚した記憶がございません
『その魔導士は表彰ものだな』
冗談めかした口調でジョシュアは言うが、ランスロットもそう思う。
『それでシャーリーが狙われているという話は、飛躍しすぎではないのか?』
ランスロットが腕を組みレイモンを見ると、彼は深く頷いた。
『たまたま食堂で見かけたときにな。彼女から、変な魔力を感じた。あまり近づくことはできなかったが、恐らく忘却の魔法がかけられている』
『忘却の魔法、だと?』
ランスロットが呟くと、その続きの言葉を奪ったのはジョシュアだった。
『彼女が記憶を失っているのは、その魔法のせいである可能性が高い。そして彼女は事務官として働いている二年間の記憶を失っている。ようするに、その二年間の記憶を思い出されたら困る人物が魔導士団の中にいるというわけだ。と私は考えたのだ』
『残念ながら、そういうことのようだ』
レイモンは苦々しく、顔を歪ませた。
『だが、シャーリーは少しずつ記憶を取り戻し始めている』
それはいつも側にいるランスロットだから気づいたことだ。
『ああ、そうだな。さっきもいちゃついていたようだしな』
余計なことを言うなと、ランスロットはジョシュアを睨みつけた。
冗談めかした口調でジョシュアは言うが、ランスロットもそう思う。
『それでシャーリーが狙われているという話は、飛躍しすぎではないのか?』
ランスロットが腕を組みレイモンを見ると、彼は深く頷いた。
『たまたま食堂で見かけたときにな。彼女から、変な魔力を感じた。あまり近づくことはできなかったが、恐らく忘却の魔法がかけられている』
『忘却の魔法、だと?』
ランスロットが呟くと、その続きの言葉を奪ったのはジョシュアだった。
『彼女が記憶を失っているのは、その魔法のせいである可能性が高い。そして彼女は事務官として働いている二年間の記憶を失っている。ようするに、その二年間の記憶を思い出されたら困る人物が魔導士団の中にいるというわけだ。と私は考えたのだ』
『残念ながら、そういうことのようだ』
レイモンは苦々しく、顔を歪ませた。
『だが、シャーリーは少しずつ記憶を取り戻し始めている』
それはいつも側にいるランスロットだから気づいたことだ。
『ああ、そうだな。さっきもいちゃついていたようだしな』
余計なことを言うなと、ランスロットはジョシュアを睨みつけた。