夫が「愛していると言ってくれ」とうるさいのですが、残念ながら結婚した記憶がございません
『だが、そうなれば余計にシャーリー殿は狙われる。護衛をつけたい。私たち魔導士団のためにも、彼女には記憶を取り戻し、不正を暴いてもらいたいと思っている』
『だが、シャーリーは……』
『いるだろう? 護衛に最も適したやつが。なぁ、ランスロットくん?』
ジョシュアの不敵な笑みが、ランスロットに襲い掛かった。ジョシュアだけでなく、レイモンと財務大臣の視線までもが、ランスロットに集まったのだ。
『だが、魔導士団が裏で絡んでいると言うなら、あれも納得できるな』
ジョシュアは顎をさすりながら、きりだした。その言葉に食いついたのは、もちろんランスロットだ。
『あれとはなんだ?』
『お前たちを襲ったあいつだよ。魔導士団の自白魔法の申請が下りた途端、殺されたよな』
『あ……』
タイミングが良すぎたあの一件。短剣を向けたあの男が、魔導士団の者と繋がっていたならば、自白魔法で自白する前に消されたことにも納得がいく。
『いいか、ランスロット。これは命令だ。シャーリーを守り抜け。そして、魔導士団にはびこっている不正を暴く』
『承知した……』
あのときは守ることのできなかったシャーリーを、必ずこの手で守り通すと、ランスロットは拳を握りしめた。
『だが、シャーリーは……』
『いるだろう? 護衛に最も適したやつが。なぁ、ランスロットくん?』
ジョシュアの不敵な笑みが、ランスロットに襲い掛かった。ジョシュアだけでなく、レイモンと財務大臣の視線までもが、ランスロットに集まったのだ。
『だが、魔導士団が裏で絡んでいると言うなら、あれも納得できるな』
ジョシュアは顎をさすりながら、きりだした。その言葉に食いついたのは、もちろんランスロットだ。
『あれとはなんだ?』
『お前たちを襲ったあいつだよ。魔導士団の自白魔法の申請が下りた途端、殺されたよな』
『あ……』
タイミングが良すぎたあの一件。短剣を向けたあの男が、魔導士団の者と繋がっていたならば、自白魔法で自白する前に消されたことにも納得がいく。
『いいか、ランスロット。これは命令だ。シャーリーを守り抜け。そして、魔導士団にはびこっている不正を暴く』
『承知した……』
あのときは守ることのできなかったシャーリーを、必ずこの手で守り通すと、ランスロットは拳を握りしめた。