夫が「愛していると言ってくれ」とうるさいのですが、残念ながら結婚した記憶がございません
そんなやり取りをしているうちにレイモンとジョシュアが部屋に入って来た。
「この私を呼びつけるとは、いいご身分だな」
ジョシュアの後ろには、アンナが控えていた。
「ウェスト事務官。悪いがお茶を淹れてもらえないだろうか」
「承知しました」
こうなることをわかっていて、彼女はそこに控えていたのだろう。
ジョシュアがランスロットの隣に座ると、レイモンはブラムの隣に落ち着いた。
アンナは人数分のお茶を淹れると、一礼して部屋を去っていく。やはり、自分の立場をよくわきまえている。
「で、私たちを呼び出して、一体何の用だ? こんな狭い場所に男が四人も頭を寄せ合ったら、むさ苦しくて仕方ない」
ジョシュアが口の端をひくつかせているが、この言葉が冗談を含んでいることをランスロットは知っている。
「これを見てもらいたい。シャーリーが書いていたものだ」
「なんだ。奥方の日記でも見せて、惚気ようとしているのか?」
おどけた口調のジョシュアであるが、その目元は笑っていない。彼が帳面を手にして、中身を確認する。該当の頁に辿り着くと、口を真一文字に結んで文字を目で追う。
「さすが、お前が選んだ相手だな」
開いた帳面をぽんぽんと指で叩きながら、ジョシュアは感心していた。
「この私を呼びつけるとは、いいご身分だな」
ジョシュアの後ろには、アンナが控えていた。
「ウェスト事務官。悪いがお茶を淹れてもらえないだろうか」
「承知しました」
こうなることをわかっていて、彼女はそこに控えていたのだろう。
ジョシュアがランスロットの隣に座ると、レイモンはブラムの隣に落ち着いた。
アンナは人数分のお茶を淹れると、一礼して部屋を去っていく。やはり、自分の立場をよくわきまえている。
「で、私たちを呼び出して、一体何の用だ? こんな狭い場所に男が四人も頭を寄せ合ったら、むさ苦しくて仕方ない」
ジョシュアが口の端をひくつかせているが、この言葉が冗談を含んでいることをランスロットは知っている。
「これを見てもらいたい。シャーリーが書いていたものだ」
「なんだ。奥方の日記でも見せて、惚気ようとしているのか?」
おどけた口調のジョシュアであるが、その目元は笑っていない。彼が帳面を手にして、中身を確認する。該当の頁に辿り着くと、口を真一文字に結んで文字を目で追う。
「さすが、お前が選んだ相手だな」
開いた帳面をぽんぽんと指で叩きながら、ジョシュアは感心していた。