夫が「愛していると言ってくれ」とうるさいのですが、残念ながら結婚した記憶がございません
「で、情報は聞き出せたのか?」
ブラムは両掌を上に向けて、肩をすくめる。参考人や罪人から話を聞き出すのは、諜報隊の得意分野だ。
「意外としぶといんだよな。あいつ」
周囲に人がいなくなったところで、ブラムの口調が砕けた。
「だから、俺に任せろと言っているじゃないか」
「そりゃ、駄目に決まってるだろ? お前は団長。それにあの事件の当事者」
「そう言うなら、あいつからさっさと話を聞き出してこい」
はいはい、とブラムは渋々と答える。
「そういや。シャーリーが目を覚ましたんだって?」
「なんでお前までそれを知っている……」
ランスロットは目を細めて、ブラムを見下ろした。
「そんなの、殿下から聞いたに決まってんだろ? あの人、楽しそうに関係者に言いふらしまくっていたぞ?」
ちっ、とランスロットは舌打ちをした。
「で。シャーリーは仕事に戻ってくんのか? オレもシャーリーに見てもらいたい書類があるんだよね」
「シャーリーをシャーリーと呼ぶな。俺の妻になったんだ」
ランスロットが先ほどから気になっていたのが、そのことだった。ブラムがシャーリーのことをシャーリーと呼ぶことだ。
ブラムは両掌を上に向けて、肩をすくめる。参考人や罪人から話を聞き出すのは、諜報隊の得意分野だ。
「意外としぶといんだよな。あいつ」
周囲に人がいなくなったところで、ブラムの口調が砕けた。
「だから、俺に任せろと言っているじゃないか」
「そりゃ、駄目に決まってるだろ? お前は団長。それにあの事件の当事者」
「そう言うなら、あいつからさっさと話を聞き出してこい」
はいはい、とブラムは渋々と答える。
「そういや。シャーリーが目を覚ましたんだって?」
「なんでお前までそれを知っている……」
ランスロットは目を細めて、ブラムを見下ろした。
「そんなの、殿下から聞いたに決まってんだろ? あの人、楽しそうに関係者に言いふらしまくっていたぞ?」
ちっ、とランスロットは舌打ちをした。
「で。シャーリーは仕事に戻ってくんのか? オレもシャーリーに見てもらいたい書類があるんだよね」
「シャーリーをシャーリーと呼ぶな。俺の妻になったんだ」
ランスロットが先ほどから気になっていたのが、そのことだった。ブラムがシャーリーのことをシャーリーと呼ぶことだ。